器を修理する日本の工芸として知られている金継ぎには、現在大きく2種類あります。ひとつは、伝統的な手法の「本漆金継ぎ」。もうひとつは、現代の需要に合わせて誕生した「簡易金継ぎ」です。
「これから金継ぎをやってみたいけど、どちらから始めればいいの?」「器を修理したいけど、どちらの方法を選べばいいの?」という疑問を持つ方へ。本記事では、簡易金継ぎと本漆金継ぎの違いを初心者にも分かりやすく解説します。
本漆金継ぎと簡易金継ぎの違い
金継ぎは使う材料と作業工程の違いによって、次の2種類に分けられます。
- 本漆金継ぎ:漆を使う、工程が多く仕上がりまで約1か月かかる
- 簡易金継ぎ:漆を使わず、合成樹脂などを使い約1日で完成する
金継ぎには「本漆」と「簡易」の2種類ある
金継ぎは本来、漆の木から採れる天然の樹液=「漆」を使って器を接着・修理します。この伝統的な手法を「本漆金継ぎ」と呼び、一般的に金継ぎといえばこの手法を指します。
一方、「簡易金継ぎ」は近年登場した新しい方法で、漆を使用せず、人工的に石油などから作られた接着剤の合成樹脂を使用します。そのため漆を乾かす工程が不要になります。その手軽さから、1日体験のワークショップや初心者向けキットで広く取り入れられています。
※なお、ほかにも合成樹脂と漆を併用する「簡漆金継ぎ」という中間的な方法もあります。ですが本記事では「本漆金継ぎ」と「簡易金継ぎ」の代表的な2種類を中心に紹介します。
最大の違いは“漆”にある
本漆金継ぎと簡易金継ぎの最大の違いは、漆を使うかどうかという点です。
本漆金継ぎでは、割れた皿の接着から最後の仕上げまで、ほとんどの工程で漆を使用します。具体的には、木から採取してゴミなどの不純物を取り除いただけの「生漆」を、用途に合わせて加工して使用します。そのまま使用することもあれば、粉や顔料と混ぜて接着剤や欠け埋め材として使ったり、金粉を蒔くための下地として用いたりします。
一方、簡易金継ぎではそもそも漆を使用しません。漆は乾燥に時間がかかるため、1つの器を修復するのにおよそ1か月ほどかかります。代わりに簡易金継ぎでは合成樹脂を使うことで、乾燥時間が短く、約1日で完成します。工程も少なく扱いやすいため、初めての方でも気軽に挑戦できます。

そのほかの違いを簡単比較
漆や作業工程のほかに、代表的な違いとして以下の項目があります。それぞれの詳細は第3章で説明します。
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比較項目 |
本漆金継ぎ |
簡易金継ぎ |
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主な材料 |
生漆・純金粉など天然素材 |
合成樹脂・代用金粉 |
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費用目安 |
高め(キット1万円以上) |
安価(キット5千円程度) |
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所要時間 |
約1か月 |
約1日 |
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安全性 |
漆かぶれになるリスクがある |
漆かぶれは起こらない |
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仕上がり |
純金の金粉を使用、金粉が均一にかかる より上品な仕上がりに |
代用金粉や真鍮粉を使用、均等に金粉を塗るのが難しい 仕上がりに差が出やすい |
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耐久性 |
耐久性が高く、耐熱性もある 金粉部分が錆びにくい |
本漆金継ぎとほぼ同等 金粉部分が錆びやすい |
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その他 |
漆風呂を用意する必要がある |
本漆金継ぎと簡易金継ぎ:メリットとデメリット
手軽に始められる!簡易金継ぎのメリット・デメリット
メリット
時間がかからない・速乾性
簡易金継ぎは、割れや欠けの接着に合成樹脂を使用します。乾燥までの時間が短く、ほとんどの場合1日で完成できます。
かぶれ・アレルギーのリスクがない
簡易金継ぎでは漆を使用しないため、金継ぎ中に漆かぶれのリスクがありません。皮膚が敏感な方やお子さんと一緒に体験したい方にも向いています。
コストが抑えられる
本漆金継ぎに比べ、簡易金継ぎは材料費が比較的安価です。簡易金継ぎを自宅で行えるキットの相場は約5,000円ほど、1日体験のワークショップだと6,000~8,000円程度と、本格的な金継ぎに比べて気軽に始められます。
デメリット
仕上がりや質感は本漆金継ぎに劣る
簡易金継ぎでは、代用金粉とレジン液を混ぜた塗料を筆で塗って仕上げます。本漆金継ぎと比べると、光沢や質感の均一さに差が出やすい傾向があります。丁寧に塗れば十分美しく仕上がりますが、筆の扱いに慣れないうちはムラや凹凸ができることもあります。
耐久性・錆びやすさ
簡易金継ぎに使用される合成樹脂は強度があり、耐久性自体は低くありません。ただし、代用金粉として使われる銅と亜鉛を混ぜた真鍮粉などは、純金に比べて錆びやすく、塗膜が剝がれやすい傾向があります。
食器への使用は非推奨
簡易金継ぎで使う合成樹脂は、食品衛生法に適合していない場合が多く、食器の修理には向きません。装飾用・観賞用としての利用がおすすめです。
>>簡易金継ぎはこんな人におすすめ
-
手軽に器を直したい
-
装飾用・観賞用として使いたい
-
漆かぶれ、アレルギーのリスクを避けたい

本格派の金継ぎを選ぶなら!本漆金継ぎのメリット・デメリット
メリット
高い耐久性
漆は一度硬化すると強い耐久性、断熱性、防腐性を持ちます。また、純金粉で仕上げた継ぎ目は錆びにくく長持ちするため、丁寧に扱えば日常の食器としても安心して使用できます。
仕上がりの美しさ
漆を用いた伝統的な本漆金継ぎは、最後の仕上げ工程が簡易金継ぎとはまったく異なります。また、純金粉を使って仕上げるため深みのある光沢感を得ることができ、代用金粉に比べて錆びにくいです。
食器としての安全性
本漆金継ぎでは、漆・小麦粉・木の粉など、すべて自然由来の素材を使用します。化学物質を含まないため、修復後も食器として安心して使うことができます。
デメリット
時間がかかる
本漆金継ぎと簡易金継ぎの最も大きな違いは、修理にかかる時間です。本漆金継ぎで使用する漆は、湿度と温度を一定に保ちながら数日〜数週間かけて乾かす必要があります。器の状態によって完成までにかかる日数は異なりますが、1か月〜3か月ほどかかると思っておいた方がいいでしょう。
漆かぶれ・アレルギーのリスク
漆は乾燥する前、液体の状態で皮膚に触れると「漆かぶれ」になるリスクがあります。漆かぶれは漆の主成分ウルシオールによる皮膚炎といわれ、アレルギー反応のように赤みとかゆみが出ることがあります。症状には個人差がありますが、扱う場合は手袋などの対策が必要です。
コストが高い
本漆金継ぎは生漆、純金粉を使用するため、簡易金継ぎに比べて材料費が高価です。本漆金継ぎを自宅で行えるキットの相場は約10,000円ほどになります。教室に通うとなると、入会金・道具代・講習費を含めると数万円になることもあります。
>>本漆金継ぎはこんな人におすすめ
-
伝統的な金継ぎ技法を学びたい方
-
修理した器を食器として安心して使いたい方
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趣味として金継ぎを本格的に続けたい方

本漆金継ぎと簡易金継ぎの違いを詳しく比較
材料・工程の違い
本漆金継ぎと簡易金継ぎでは使う材料が異なるため、工程にも大きな違いがあります。
簡易金継ぎでは、割れた器を合成樹脂で固定し、欠けた部分も合成樹脂で埋めます。硬化した後、やすりで表面を整え、最後に代用金粉とレジン液を混ぜた塗料を筆で塗って仕上げるというシンプルな方法です。およそ1日で完成します。
一方、本漆金継ぎでは、以下のような手順で修繕を行います。
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接着:生漆と小麦粉を混ぜた「麦漆」で割れを接着(約1週間硬化)
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欠け埋め:砥の粉と生漆を混ぜた「錆漆」で小さい穴や欠け部分を埋める(約1日硬化)
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中塗り:黒色の漆「黒呂色漆」を塗って硬化し、やすりで表面を滑らかに整える。これを2~3回繰り返す。(約3日)
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仕上げ:赤色の漆「弁柄漆」を塗り、その上から金粉を蒔いて完成
天然漆は湿度と温度に反応してゆっくり硬化するため、全体の工程には約1か月ほどかかります。
このように、簡易金継ぎは漆の代わりに扱いやすい材料を使用し、短時間で仕上げる方法です。一方、本漆金継ぎでは、漆の塗りと硬化を繰り返しながら仕上げるため、工程が多くより手間と時間を要します。
所要時間の違い
簡易金継ぎでは漆を使用せず、硬化がより速い合成樹脂を使用するため、1つの器を修理するのにかかる作業時間は3時間、完全に完成するのには1日といったところが多いです。対して本漆金継ぎは、漆の塗布と乾燥を何度も繰り返します。そのため作業時間は8~10時間ですが、硬化する時間を含めると全体で1か月〜3か月ほどかかります。
費用・コストの違い
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項目 |
簡易金継ぎ |
本漆金継ぎ |
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キット価格 |
約5,000円前後 |
約10,000円前後 |
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ワークショップ・教室 |
6,000〜8,000円 |
10,000~30,000円 入会金、道具の購入代、教室代 |
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仕上げ |
代用金粉 |
純金の金粉 |
簡易金継ぎと本漆金継ぎでは、かかる費用にも大きな違いがあります。その主な理由は、仕上げに使用する材料の違いです。簡易金継ぎでは、銅と亜鉛を混ぜた真鍮粉などの代用金粉を使うことが多く、比較的コストを抑えることができます。一方、本漆金継ぎでは純金粉を使用することが多く、その分価格が高くなります。
ただし、「本漆金継ぎは必ず純金粉を使わないといけない」ということではありません。練習用として代用金粉を使ったり、異なる風合いを楽しめる銀粉を使用したりと、目的や予算に応じて柔軟に調整することも可能です。

安全性について
金継ぎでよく懸念されるのが、漆かぶれと食器として使用する安全性です。
漆かぶれ
ほとんどの工程で漆を使用する本漆金継ぎでは、作業中は必ず手袋を着用し、漆が肌に直接触れないよう注意が必要です。万が一触れてしまった場合はすぐに洗い流せば大きな問題はありませんが、かぶれやすさには個人差があります。そのため、できるだけ漆に触れないよう作業するのが最も安全です。一方、簡易金継ぎでは漆を使用しないため、漆かぶれの心配はありません。
食器としての使用安全性
本漆金継ぎは自然由来の素材のみを使用するため、修復後も食器として安心して使用できます。一方、簡易金継ぎに使われる合成樹脂は、食器としての使用する安全性が保障されていません。そのため、口や食べ物が触れる部分の修理には本漆金継ぎを推奨します。
見た目・耐久性
簡易金継ぎは比較的安価なため、「仕上がりの見た目や耐久性が本漆金継ぎより劣るのでは?」と心配される方もいるかもしれません。実際、仕上がりの見た目には差が出やすいものの、耐久性については丁寧に扱えば大きな差はありません。
見た目
本漆金継ぎでは仕上げの段階で金粉をムラなく、密度高く蒔くため、光沢に深みがあり上品な仕上がりになります。一方、簡易金継ぎでは金粉とレジン液を混ぜた金色の塗料を筆で塗る仕上げが主流です。金粉を蒔く本漆金継ぎに比べるとムラが出やすく、金の粒感やツヤがやや粗く見えることがあります。また、細い筆の扱いに慣れていない場合は線が太くなりやすいですが、丁寧に作業を行えば見た目としては本漆金継ぎに近い仕上がりにすることも可能です。ただし、やはり本漆金継ぎの繊細な光沢感には及びません。
耐久性
簡易金継ぎは、合成樹脂を使用するため接合部分の強度が高いです。ただし、金部分が剝がれたり錆びたりするリスクがあります。これは、純金粉ではなく真鍮粉などの代用金粉を使用し、仕上げ方法も簡易的であることが理由です。
一方、本漆金継ぎで多く用いる素材の漆は、高温や長時間の水浸けに弱いため取り扱いに注意が必要です。漆は温度が高すぎると耐熱温度を越えてしまい破損します。そのため、電子レンジ・オーブン・直火での使用は不可です。また、水に長時間浸すと漆が傷みやすく、接合部が破損する恐れがあります。そのため、花瓶など長く水に浸る器は本漆金継ぎでの修理には不向きです。
本漆金継ぎと簡易金継ぎの選び方
始める前に知っておきたい選び方のポイント2つ
本漆金継ぎと簡易金継ぎには、それぞれに魅力と注意点があります。「どちらを選べばいいのか悩む」という方も多いでしょう。以下の2つのポイントをふまえて、自分に合った金継ぎの方法を選ぶのがおすすめです。
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食器として使う際の安全性を重視するかどうか
大切にしていた食器、思い出のある食器を金継ぎで修理したい方が多いかと思います。もし「これからも長く食卓で使いたい」と考えるなら、素材の安全性を最優先にするのがおすすめです。修理に使う素材が口に触れても安全かどうか、その基準で選ぶとよいでしょう。
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漆かぶれのリスクをどこまで許容できるか
本漆金継ぎで一番の懸念点とされる漆かぶれのリスク。注意を払っていても少量の漆が手についたり、気づかないうちに皮膚を触ってしまうことでかぶれる場合があります。完全に防げるとは言い切れないため、肌が敏感な方や仕事で手を使う方はこの点を重視して判断するのが安心です。
食器として普段使いしたいなら「本漆金継ぎ」がおすすめ
今後も食器として使用する場合は、自然素材のみを使う本漆金継ぎでの修理がおすすめです。何度も口にふれるものなので、安心して使用できる素材が望ましいでしょう。
観賞用・撮影用なら「簡易金継ぎ」で十分
口に触れない器やインテリアとして飾る器であれば簡易金継ぎでも十分です。仕上がりまでのスピードが早く、漆かぶれの心配もありません。見た目の美しさを手軽に楽しみたい方におすすめです。
思い出の器を長く使いたいなら「本漆金継ぎ」がおすすめ
金継ぎで思い出の器を修理し、長く使い続けたい場合は本漆金継ぎで修理することをおすすめします。時間も手間もかかりますが、ひとつひとつの工程でゆっくりと器と向き合うことで、器への愛着がより深まるかもしれません。
はじめての人におすすめの金継ぎキット
金継ぎで思い出の器を修理し、長く使い続けたい場合は本漆金継ぎで修理することをおすすめします。時間も手間もかかりますが、ひとつひとつの工程でゆっくりと器と向き合うことで、器への愛着がより深まるかもしれません。
手軽に始められる「簡易金継ぎ」キット
金継ぎは自宅でも気軽に始められ、ネット通販では初心者向けの金継ぎキットが数多く販売されています。ここでは簡易金継ぎと本漆金継ぎそれぞれのおすすめキットを紹介します。

出典元:amazon
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KIJIMATSU
価格:5,980円(Amazon)
仕上げ:真鍮粉/接着:合成樹脂
KIJIMATSUの簡易金継ぎセットは、Amazonや楽天で人気の高い売れ筋商品です。真鍮粉を使用した仕上げで、初心者向けの金継ぎマニュアルが付属しています。まず一度、自宅で気楽に・短時間で試したい方におすすめです。
本格派におすすめの「本漆金継ぎ」キット

出典元:amazon
-
つぐキット
価格:9,980円(Amazon)
仕上げ:金粉/接着:天然うるし
東京の金継ぎ教室「つぐつぐ」の金継ぎキット。家庭での扱いに注意が必要なテレピンを使用していないため、子どもがいる家庭や室内でも安心して作業できます。紙の手順書に加え、YouTube動画で工程を確認できるため、初心者でも迷わず進められます。

出典元:chimahaga.com
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Chimahaga
価格:12,900円(公式サイトchimahaga.com)
仕上げ:金粉/接着:天然うるし12,900円
神戸を拠点に活動する金継ぎ師「ちまはが」さんが販売している金継ぎキット。購入者は金継ぎで分からないことがあれば、金継ぎ師に質問できます。手順に迷った際に専門家から直接アドバイスがもらえるため、初心者でも安心して取り組めます。
よくある質問(FAQ)
金継ぎした器は電子レンジや食洗機で使っても大丈夫?
本漆金継ぎをした食器は電子レンジ・食洗機の使用は避けましょう。漆が耐熱温度を越えてしまい、溶けて器が破損するおそれがあります。スポンジと中性洗剤でやさしく洗えば問題ありませんが、洗ったあとは早めに水気を拭き取るのが長持ちのコツです。
最近では、電子レンジや食洗機で使用できる素材に修理する簡易金継ぎもあるようです。
簡易金継ぎで直した器を、あとから本漆金継ぎでやり直せる?
やり直せます。簡易金継ぎで接着された部分は、お湯で煮込むことによって剝がれやすくなります。合成樹脂を丁寧に除去すれば、本漆金継ぎとして修理することは可能です。接着面に合成樹脂が残っていると漆が密着しづらくなるため、完全に落とすのがポイントです。
代用金粉でもきれいに仕上がる?
仕上がりますが、質感と色味は純金の金粉とは異なります。代用金粉は「金に似た色」でコストを抑えられますが、時間がたつと酸化して錆びる可能性があります。観賞用や練習用には十分きれいに仕上がりますが、長期的な輝きを保ちたい場合は純金の金粉の使用がおすすめです。
金継ぎの仕上がりを長持ちさせるには?
以下の5つを意識するだけで、仕上がりがぐっと長持ちします。
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スポンジでやさしく洗う
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水に長時間つけ置きしない
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洗ったらすぐ水分を拭き取る
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電子レンジ・食洗器・直火などの高温を避ける
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金部分を強くこすらないように扱う

自分に合う金継ぎを見つけよう
金継ぎには、本漆金継ぎと簡易金継ぎという2種類の方法がありますが、どちらも「壊れたものを再び使えるようにする」という想いは同じです。手軽さと作業中の安全性を重視するなら簡易金継ぎ、仕上がりの美しさや長く使う安心感を求めるなら本漆金継ぎ。金継ぎは単なる修理ではなく、器と自分に向き合う時間でもあります。壊れた瞬間に終わらせず、“想いを継ぐ”一手間を楽しんでみてください。















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